悪夢のお祭り騒ぎじゃーーーーーーーい
すさまじい悪夢の記憶。以下詳細。
夜、あたりを見渡すと、刷毛で描かれたような茂みがあちこちに見られ、大きめの公園だな、と僕は検討をつける。しかし校舎のノッペリとした影が僕自身に覆いかぶさっているため、学校であると分かる。
あちこちにある常夜灯が、暗闇に滲み出すような光を放っている。
そこに続々とあつまる人の姿が、蛾とともに照らし出される様子が見える。
その明かりを頼りに、まわりをよく見ると、校舎のコンクリートは腐食し、窓ガラスは割れ、ところどころ破壊されて、うち捨てられた廃墟となっている。
人々はつぎつぎと破壊痕から中に入っていく。服装はばらばらで大人もいれば子供もいる。
離れたところには真新しい校舎が建っているが、そこには誰もいない。なにがあったんだ? と僕は思う。なんだかホラー映画的な雰囲気をびしばし感じ、やばいことになったと内心思う。死亡フラグを立てないように慎重に行動せねば。
僕は当然その人たちについて行く。
いきなり死亡フラグを立てる行為だが、足が止まらないのである。
地下への入り口になっているようで、部屋の隅に木造の手すりがついた階段がある。
恐いのに足が勝手に動く。階段を下りはじめる。螺旋階段。
人々が密集しているせいか、ひどく蒸し暑い。
その暑さは、階段を降りるたびに増していくようである。
やがて辿り着いたのが、壁のコンクリート打ちっぱなしが圧迫感をかもしだす、せまっくるしいが割と広い部屋である。なぜか床は土間になっている。あー……たぶんなにか出てくるな、と他人事のように感じる。みんな、なぜか銃を持ってるし。最近のガンツっぽい光景だ。
群衆は土間を取り囲みはじめる。ショットガンやらオートマチックやらを構えている。
アメリカ人ぽい、でかい男が二連式ショットガンをかまえて演説をはじめる。
「このなかに取り憑かれているものがいる、そいつをあぶりだす」
と、いうことを長々とした調子で演説。
突然、その男の胴体がまっぷたつになる。グロい。ひたすらグロい。あれだ、H・R・ギーガーの世界だ。なかからピンク色のミミズっぽいやつがニョキニョキ生えてくる。
お前が取り憑かれてんじゃん!あほか!
みんな唖然とその様子を見守る。まっぷたつになった体も動きだす。
同時に、土間になっているところの地面から同じやつがニョキニョキ生えてくる。僕の近くにも生えてきたので撃つ。そのころにはもう阿鼻叫喚の地獄絵図。胴体ごろごろ、同士討ちごろごろ、うぎゃーといって逃げ出す。
無事に地上に脱出すると、ぜんぜんひとけがない。
全滅したか、と思ったら、さきほど誰もいなかった真新しい校舎に人がいっぱいいる。そこにいくと、普通の人たちが忙しく立ち働いている。少しほっとする。
窓から見えるグラウンドはナイター照明設備と、軍隊っぽい移動照明車で照らし出されている。被災地のようにテントがたくさん設置されている。
あれはなんだと近くにいた人を呼び止めて訊くと、テントには171℃に体温が上昇して死んだ人々が安置されていると聞く。なんだそれ、やけに細かいな、と思っていると、さきほどの校舎の中の様子を聞かれる。
答えていると、突然「お前は信用できない顔だな」と言われる。
あたりにわんさか人が集まってきて同じことを合唱。おいおいここも安心できねえのか、たすけてーと思ったところで目覚めがくる。しんそこ安堵する。
生きててよかった。
いつもは光るお花畑で蝶々を追いかけたり、うさぎさんや熊さん野ねずみたちと隠れんぼしたり、といった夢ばかり見るのですが……。