くそ日記
今日はすさまじい日だった。生涯忘れない日となるだろう。 いわゆる革命というやつである。とはいえ私の日常が変わることはない。 ならばなにが革命だ、と問う人がいるかもしれない。 もしくは私を八つ裂きにしたいと彼もしくは彼女が狂人の叫び声を上げつつ…
旅に出よう。 そう思いたち、あまつさえ実行してしまったのがいけなかった。 それはともかく、またもいろいろな事があった。 たとえば、鏡である。旅行に行く前、きれいに拭いておいたはずの鏡が、指紋だらけになり非常に汚れていたのである。私は憤慨した。…
今日の私は奇想を欲してゐた。 奇妙な味と呼ばれるものを欲してゐた。 だがしかし私にまともな思考回路が備わつてゐるはずがなく、したがつて奇妙な着想を得るにはありのままの自分でよいのではないかと思つた。 しかしそれには原點に返るべくカーカスといふ…
友人たちとともに、市内をそぞろ歩きながら、末法の世について語り合った。「命は儚のうございますなぁ」という言葉を機械的に吐き出した友人の視線の先には、猫の死骸があった。自分はそれを見ながら、「所詮この世は命の啖い合いさ」と妖星伝風に言った。…